50歳以上のねんきん定期便の見方|年額から毎月いくらか計算する方法

老後資金を準備する

仕事から帰った夜、郵便受けを見ると、日本年金機構から一枚のハガキが届いていました。

「ねんきん定期便」。

58歳になると届くと聞いていましたが、実際に手にすると少し緊張します。

リビングのテーブルでハガキを開くと、大きく印字された数字が目に入りました。

2,120,743円。

「……これって、毎年?毎月?それとも全部合わせた金額?」

数字は書かれていても、何を意味しているのか分かりません。

老齢基礎年金と老齢厚生年金が並んでいるけれど、合計していいのかも分からない。

結局、毎月いくら受け取れるのか知りたいだけなのに、ハガキを見つめたまま手が止まってしまいました。

私と同じように、「ねんきん定期便を開いたけれど見方が分からない」という方は少なくありません。

この記事では、50歳以上のねんきん定期便を実際に見ながら、

  • 最初に確認する場所
  • 老齢基礎年金と老齢厚生年金の見方
  • 年額から毎月の目安を計算する方法

を、順番に確認していきます。

難しい制度を覚える必要はありません。

まずは、ハガキを手元に用意して、一緒に見ていきましょう。


50歳以上のねんきん定期便で最初に確認する場所

ねんきん定期便にはたくさんの数字があります。

しかし、最初から全部を見る必要はありません。

最初に確認するのは、「老齢年金の種類と見込額(年額)」の欄です。

ここには、現在の加入記録をもとに計算した年金見込額が記載されています。

私が最初に目にした「2,120,743円」も、この欄に書かれていた数字でした。

最初は「毎月もらえる金額」だと思いましたが、よく見ると年額と書かれています。

つまり、この数字は1年間で受け取る見込み額です。

まずは自分のねんきん定期便を開き、「老齢年金の種類と見込額(年額)」の欄を探してみてください。

ここが、このあと確認していく基準になります。


老齢基礎年金と老齢厚生年金は合計して考えていい?

「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」。

似た名前が並んでいると、「どちらを見ればいいのだろう」と迷います。

私も最初は、「どちらか一方だけ受け取るのかな」と思っていました。

しかし、会社員として厚生年金に加入してきた人は、原則として老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせた金額が、将来受け取る年金の目安になります。

簡単にいうと、

  • 老齢基礎年金:国民年金部分
  • 老齢厚生年金:会社員として加入した厚生年金部分

です。

そのため、会社員だった方は、この2つを合計して確認しましょう。

ただし、実際の受給額は加入期間や働き方などによって変わるため、ねんきん定期便に記載されている見込額を基準に考えることが大切です。

「どちらを見ればいいか」で悩む必要はありません。

まずは、「老齢年金の種類と見込額(年額)」の合計を確認することから始めましょう。

年額から毎月いくらもらえるか計算する方法

「2,120,743円」が年額だと分かっても、まだ毎月いくら受け取れるのかは分かりません。

そこで行うのが、年額を12で割るというシンプルな計算です。

私のねんきん定期便に記載されていた年金見込額は、

2,120,743円

でした。

これを12で割ると、

約176,729円

になります。

つまり、毎月約17万7,000円が額面での月額目安です。

もちろん、実際の振込額とは異なります。

それでも、「年額」という少しイメージしにくい数字を、「毎月いくらくらいなのか」という感覚へ置き換えられます。

まずは、ご自身のねんきん定期便に記載されている年額を12で割り、月額の目安を計算してみてください。

年額から月額を計算する例

年金見込額(年額)月額の目安
180万円約15万円
210万円約17万5,000円
240万円約20万円
300万円約25万円

細かな端数まで気にする必要はありません。

生活費と比較するための目安として考えれば十分です。


年金は毎月振り込まれるわけではない

月額の目安を計算すると、「毎月17万7,000円振り込まれる」と思うかもしれません。

実際は違います。

公的年金は、原則として偶数月に2か月分まとめて支払われます。

例えば月額の目安が約17万7,000円なら、

1回の振込は約35万円前後になります。

そのため、通帳を見ると「思ったより多い」と感じることもありますが、2か月分をまとめて受け取っているだけです。

毎月の生活を考えるときは、振込額ではなく、年額を12で割った月額目安で考える方が家計のイメージをつかみやすくなります。


月額の目安と実際の手取り額は違う

ここで、もう一つ知っておきたいことがあります。

先ほど計算した約17万7,000円は、額面の月額目安です。

実際に振り込まれる金額とは一致しません。

年金からは、

  • 所得税(対象となる場合)
  • 住民税(対象となる場合)
  • 健康保険料
  • 介護保険料(対象年齢の場合)

などが差し引かれることがあります。

そのため、実際の手取り額は人によって異なります。

「17万7,000円もらえる」と考えるのではなく、

「17万7,000円を基準に、ここから税金や保険料などが差し引かれる可能性がある」

というイメージを持っておくと安心です。

この記事では、「毎月どのくらいの年金になりそうか」を確認することを目的にしています。

まずは額面で月額の目安を把握し、そのあと現在の生活費と比べてみましょう。

年金の月額目安を現在の生活費と比べてみる

ここまでで、私の年金見込額は年額2,120,743円、月額の目安は約17万7,000円だと分かりました。

数字の意味が分かったら、次にやることは一つです。

現在の生活費と比べてみること。

私は家計簿を見返しながら、毎月の支出を書き出してみました。

住宅ローン、食費、水道光熱費、通信費、保険料、車の維持費などを合計すると、およそ月24万円です。

年金の月額目安約17万7,000円と比べると、単純計算では毎月約6万円の差があります。

もちろん、この差がそのまま老後の不足額になるわけではありません。

退職後は通勤費や仕事関係の支出が減る一方で、医療費や住宅の修繕費など、増える支出もあるからです。

それでも、数字を並べて比べてみることで、「老後のお金が何となく不安」という状態から抜け出すことができました。

漠然と心配するのではなく、今の暮らしと年金の目安を比べる。

その一歩だけでも、これから何を準備すればいいのかが見え始めます。

次は「老後資金全体」を確認してみよう

ねんきん定期便で分かるのは、年金の見込額です。

老後の暮らしを考えるには、年金だけでなく、

  • 貯蓄
  • 退職金
  • 毎月の生活費

も合わせて確認することが大切です。

その考え方は、次の記事で詳しくまとめています。

▶ 内部リンク:老後資金はいくら必要?50代夫婦が「2,000万円」の前に確かめたいこと

年金を確認したら、次は老後資金全体を整理してみましょう。


よくある質問(FAQ)

Q
50歳以上のねんきん定期便の見方|年額から毎月いくらか計算する方法
A

いいえ。

記載されているのは年額の見込額です。

毎月の目安を知りたい場合は、年額を12で割って計算します。


Q
老齢基礎年金と老齢厚生年金は合計して考えていいですか?
A

会社員として厚生年金に加入してきた方は、原則として老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計した金額が年金の目安になります。

詳しくは、ねんきん定期便に記載された見込額を確認しましょう。


Q
年金は毎月振り込まれますか?
A

原則として偶数月に2か月分まとめて支払われます。

家計を考えるときは、振込額ではなく、年額を12で割った月額の目安で考えると分かりやすくなります。


Q
年額を12で割った金額が、そのまま手取りになりますか?
A

なりません。

年金からは税金や社会保険料などが差し引かれる場合があります。

そのため、まずは額面で月額の目安を確認し、そのあと実際の家計と照らし合わせることが大切です。


まとめ|ねんきん定期便は老後を考える「最初の資料」

58歳になって届いたねんきん定期便を開いたとき、私も最初は数字の意味が分かりませんでした。

しかし、一つずつ確認していくと、

  • 「老齢年金の種類と見込額(年額)」を見る
  • 老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計して確認する
  • 年額を12で割り、月額の目安を計算する
  • 現在の生活費と比べてみる

この流れだけで、自分の老後を具体的に考えられるようになりました。

ねんきん定期便は、難しい制度を理解するための書類ではありません。

今の暮らしと将来の年金を比べるための資料です。

まずは引き出しにしまったままのねんきん定期便を開き、「老齢年金の種類と見込額(年額)」を確認してみてください。

その小さな確認が、老後への備えを始めるきっかけになります。

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